『福田村事件』を観て、感じた。
映画『福田村事件』
暴力的で無知蒙昧な輩が起こした事件ではなく、市井に生きる普通の父親、母親がデマに扇動されて、暴徒化して起こった事件だからこその怖さがある。
彼が出版した『飴売り具学永』の絵本も読み、講演にも足を運んだ。韓国と日本を仲違いさせたいという意思は彼にはない。むしろ歴史を直視して、日韓関係を再構築させたい。彼の思いはその優しい笑顔と同じく深く熱かった。僕は金鐘洙氏から、韓国で開催される関東大震災100年追悼事業への招待も受けた。
だが、僕はその追悼式典に行きますという返事は出来なかった。あまりにも重たい。
だから、僕は『福田村事件』の森達也監督、出演者、製作スタッフの方々に敬意を表したい。
こんな映画を作ったら、出演したら、「反日」って言われるに決まってるじゃん。
明治維新の闇、そこに光を当ててこそ見えてくる未来があるのではなかろうか。
誰もが無意識のうちに加害者にもなり、被害者になりうる。
そのことを心に刻んでおこう。『福田村事件』を観て、感じた。
山口県民は、県内に原発を必要としているか、否か?
山口県における周防の「唐寿し」と長門の「きずし」について
美味いかと云われれば、それほど美味いとは思えない。
それを証拠にうちの嫁さんは「嫌い」という。
だが、美味けりゃいいってもんでもない、「きずし」は、懐かし美味いのだ。
数少ないネットのレビューでも「好きではないが年寄は好き」とあるのは、言い得て妙である。
こうしたご飯の代わりにおからを用いた寿司は全国にも残っている。ご飯の寿司が貴重だった頃の名残らしい。
おからと魚の酸っぱさと甘さは同じ。甲乙つけ難いのは、どちらも年寄向けの味だからか。
山口の日本海側と、瀬戸内海側で「きずし」と「唐寿し」と名前が違うのが面白い。「唐寿し」は「おから寿司」の短略だと察するが、「きずし」の語源は如何に?
SONY ICF-5500 スカイセンサー
スカイセンサー5500(ICF-5500) 1972年発売 発売当時の価格¥16,800
祖父が使っていた3バンドのラジオ、ほとんど僕と同じ年齢。相撲と野球の中継をNHKで受信することが任務。
祖父が死んでしまった後、長らく放置されていたが、僕が中学生の頃、だから今から30年くらい前かな、父の勧めでソニーの代理店に修理に出した。当時ですら、発売から15年は経過したラジオの部品をソニーは保守していて、いとも簡単に修理してくれた。
AM、FMそして短波。
山口盆地の底で暮らしていた中学生に、スカイセンサーは目の覚めるような情報をもたらした。
東海ラジオ、ラジオ大阪、文化放送、TBSラジオ、北海道放送、北京放送、ピョンヤン放送・・・。
オールナイトニッポン、鶴瓶のぬかるみの世界、ヤングタウン、サタデーバチョン・・・。
布団にもぐって、枕元に置き、ダイアルを回す、少しづつ少しづつチューニングするとイヤホンから聴こえてくる音。
遠く彼方から聴こえてくる誰かの声、音楽に想像力を掻き立てられた。未だ見ぬ世界へと旅に出たいと心から思った。
今もスカイセンサーは現役で息子が使っている。
48年前のラジオが最も感度が良く、当時は存在もしなかったワイドFMにも知らず知らず勝手に対応しているというから驚きだ。